片付けって、続けようと思うほどしんどくなるものですよね。片付けが思うように続かない──これは多くの人が抱える悩みです。「今日はやるぞ」と意気込んでも、気づけばリビングは散らかったまま。夕方には疲れ切ってしまい、「あぁ、またできなかった…」と落ち込む。その繰り返しに、無力感すら覚えることもあります。
私自身もまったく同じでした。2人の子どもを育てながら在宅で働く生活は、時間の自由があるようで実はとても不安定。仕事に集中していると部屋はどんどん散らかり、家事に追われていると仕事が滞る。毎日片付けに追いつけず、心の余裕まで奪われていました。
片付けても数時間後には元通り。片付けの時間を確保しようとしても、子どもの予定や急な用事が重なり、思うように進まない。家事全体が多すぎて、どれだけ頑張っても終わった感じがしない。気合いを入れないと片付けに取りかかれないから、どんどん先延ばしになる──そんな状態が続いていたのです。
そんな私があるとき気づいたことがあります。
片付けが続かないのは、「片付けが下手だから」ではない。
そもそも、やることが多すぎるから続かないだけだった。
家事全体の負担が高すぎると、片付けのためのエネルギーが残りません。だから私は、根本のアプローチを変えました。
「片付けを頑張る」ことをやめ、
「やらない家事を決める」ことで片付けが自然と続く環境をつくったのです。
この記事では、その考え方の背景と、実際に効果のあった「やらない家事」の具体例を詳しく紹介します。
片付けが続かないのは“やることが多すぎる”から
片付けが続かない理由を「自分の怠け癖」や「やる気の問題」だと思ってしまいがちですが、実はそうではありません。多くの場合、原因は 「片付け以外の家事の量が多すぎる」 ことにあります。
例えば、日常的に行う家事を思い浮かべてみてください。
- ごはん作り
- 洗濯
- 掃除
- 片付け
- 子どもの世話
- 仕事
- 買い物や日用品の補充
- 学校・園の提出物や対応
これらは一つひとつは大したことがないように見えても、実際は何十もの小さなタスクの集合体です。料理ひとつを取っても、献立を考える・食材を切る・調理する・盛り付ける・片付ける…と、細かい工程がいくつも積み重なっています。
そんな膨大な家事が毎日押し寄せる中で、片付けに時間とエネルギーを十分に割くのは、正直かなり難しいことです。
つまり、片付けが続かないのはあなたの努力不足ではなく、
「仕組みとして続けられない環境になっている」 だけなのです。
だからこそ必要なのは、片付けの量を減らすことではありません。
家事全体を減らすこと。
家事全体の負担が減ると、自然と片付けの優先度が上がり、片付けの継続がぐっと楽になります。結果的に気持ちの余裕も生まれ、「片付けが苦じゃない自分」へと変わっていけるのです。
2児在宅ママが決めた“やらない家事”の基準
家事を減らすといっても、何から手放せばよいのか最初は迷うものです。すべてを一気にやめる必要はありませんが、明確な基準があると判断しやすくなります。
ここでは、私が実際に家事を手放す際に意識してきた3つの基準を、より深く掘り下げて解説します。この基準をもとに考えると、「無理してやっていた家事」が自然と見えてきます。そしてその多くは、手放しても生活に支障がないどころか、むしろ心の余裕や家の回りやすさをもたらしてくれるものでした。
「毎日やらなくても困らない家事」を見つける
家事には「やったほうがいいもの」と「やらなくても生活が成り立つもの」があります。しかし、多くの人がこの2つを同じレベルで扱ってしまっているため、家事が膨れ上がってしまうのです。
例えば…
- 毎日の床拭き
- 毎日のトイレ掃除
- 布団を毎日干すこと
- 洗濯物を完璧に仕分けて畳むこと
これらは「やったら気持ちいい家事」ではありますが、毎日である必要はありません。 実際、多くの家庭では週に数回で十分清潔を保てますし、毎日やらないことで大きく困ることもありません。
大切なのは、「家が回る最低限のライン」を知ることです。そこさえ守れていれば、手放せる家事はたくさんあります。
こうした「毎日じゃなくていい家事」を意識的に減らすと、片付けに割けるエネルギーが自然と増え、「片付けだけは続けたい」という気持ちが現実的になります。
「戻すのが面倒な家事」を優先的に削る
片付けや収納で「続かない原因」の多くは、実は作業そのものよりも 「戻すまでのステップが多いこと」 にあります。面倒さの正体は、手間の多さ。どれだけきれいに整えても、その状態を維持できなければ意味がありません。
例えば…
- 服を種類別・サイズ別にきっちり畳む
- 子どものおもちゃを細かく分類する
- 書類をジャンルごとに几帳面に仕分けて保管する
一見「丁寧で良いこと」のように見えますが、戻す作業が複雑なほど人は続けられなくなります。忙しい毎日の中で、元に戻すために何ステップも踏むのは現実的ではありません。
そこで私は、収納を見直し、「戻すハードルを極限まで下げる」 工夫をしました。
- 洋服はざっくり畳む、もしくは畳まない
- おもちゃは「投げ入れるだけ」の大きな箱を1つ用意
- 書類は「見る前」「保管」「捨てる前」の3分類だけにする
このように収納方法をシンプルにすると、自然と片付けが続くようになります。「めんどうだな」と感じない仕組みを作ることが、継続の鍵なのです。
「家族が気にしない家事」は思い切ってやめる
意外なことに、多くの家事は「自分だけが気にしていた」というケースがとても多いです。家族がそこまで求めていないのに、自分だけが完璧を目指して疲れ果ててしまう──これは多くの家庭で起きています。
例えば…
- 洗濯物がきっちり畳まれていなくても誰も困らない
- トイレットペーパーの向きは家族の誰も気にしていない
- キッチンが少し散らかっていても、家族は平気な顔でごはんを食べている
- おもちゃがジャンル別に揃っていなくても、子どもは自由に遊んでいる
この現実に気づいた瞬間、私はハッとしました。
「頑張らなくていい家事まで、自分が勝手に背負っていたんだ」 と。
家族が気にしない部分まで完璧を目指す必要はありません。むしろ力を抜いたほうが家事がまわり、片付けも続き、家族にも優しくできるようになります。「やらない家事」を決めるとき、家族の“実際の反応”を基準にするのはとても効果的です。
今日からできる!片付けが続く“やらない家事”リスト
ここからは、私が実際に取り入れて効果を感じた「やらない家事」を、分野別に詳しく紹介します。これらはどれもすぐに実践でき、生活の質を落とすことなく負担だけを減らせるものばかりです。「自分にもできそう」と思えるものから1つでいいので試してみてください。たった1つ手放すだけでも、家事全体の回り方が大きく変わります。
実践した人の多くが「もっと早くやめればよかった」と言うほど、「やらない家事」は暮らしに大きな影響を与えてくれます。片付けが続かない人ほど、このリストが役に立つはずです。
掃除系(床拭き・掃除機・トイレ掃除の頻度調整)
掃除は「毎日やるもの」という思い込みが非常に強い家事のひとつです。しかし実際には、毎日フルセットで掃除しなくても家は十分キレイを保てます。むしろ、頻度を減らしたほうが「掃除に対するストレス」が軽くなり、結果的に家を整えやすくなることもあります。
例えば私の場合…
- 床拭き → 週2で十分(子どもがこぼした時だけ部分拭き)
- 掃除機 → 週3でOK(ロボット掃除機を併用するとさらに時短)
- トイレ掃除 → 週1でも問題なし(汚れが気になるときだけサッと対応)
これだけでも掃除に割く時間は大幅に減りますし、不思議と部屋が汚れにくく感じられます。毎日掃除に追われるプレッシャーがなくなると、「片付けだけでもやっておこう」という気持ちが自然と生まれ、継続しやすくなるのです。
掃除を「やらない日」をつくることで、家事の総量がぐっと下がり、結果的に片付けが続きやすい環境へと変わります。
洗濯・収納系(畳まない・種類を減らす・放り込み収納)
洗濯は家事の中でも特に負担が大きく、「畳む・仕分ける・戻す」の3ステップが積み重なる分、疲れが出やすい作業です。そこで私がたどり着いたのは、「畳まない・仕分けない・戻しやすい」仕組みをつくること。
具体的にはこんな工夫を取り入れました。
- タオルは畳まず、そのまま棚に立てかけるだけ
- 子どもの服は「トップスBOX・ボトムスBOX」の2種類だけに分類
- 下着は細かく分けず、1つのカゴへまとめて放り込む
- 靴下はペアにせず片方ずつ収納し、探すストレスをゼロに
これでも生活はまったく問題なく、むしろ戻しやすい分だけ「散らかりにくい仕組み」が完成しました。特に子どもがいる家庭では、放り込み収納は驚くほど効果があります。子ども自身も片付けやすくなるため、ママが片付けを背負いすぎなくても済むようになります。
洗濯関連の家事は、やり方を変えるだけで負担が劇的に減る分野です。今の仕組みに少しでもストレスを感じているなら、ぜひ一度見直してみてください。
キッチン系(毎日作らない・洗い物を減らす工夫)
キッチンの家事は「毎日必ず発生する」うえに工程が多いため、負担を感じやすい部分です。しかし、ここにも「やらない家事」を取り入れる余地はたくさんあります。
例えば私が実践しているのは、以下のような工夫です。
- 毎日手作りしない。週2は簡単メニューやレトルトでOKにする
- まな板・包丁を使う回数を減らし、キッチンばさみやカット野菜を活用する
- 鍋を1つにまとめる「ワンパン料理」を多用して洗い物を減らす
- 洗い物がしんどい日は、夜は「軽く洗うだけの日」をつくる
これらを取り入れるだけで、料理に対する精神的な負担が一気に下がりました。「毎日頑張らないといけない」という思い込みを手放すことで、キッチンの片付けも自然と続くようになり、夜の自分時間も確保できるようになります。
料理のハードルを下げることは、家事全体のスムーズさにつながります。負担が減るほど、片付けが「自然とできる家」に近づいていくのです。
“やらない”を決めたら片付けが続いた実体験
ここまで読んで、「本当にそんなに家事を手放して大丈夫なの?」と感じた方もいるかもしれません。実は、私自身も最初は半信半疑でした。「やらない家事」を増やすことに対して罪悪感があったし、手を抜けば家がもっと散らかるのでは…という不安もありました。
しかし実際に「やらない家事」を決めてみると、結果はまったく逆。むしろ 家が整いやすくなり、片付けが続くようになった のです。その変化は想像以上でした。
Before:やらない家事に出会う前の私
- 1日のほとんどを家事に追われている感覚
- 片付けたくても気力が残らず後回しに
- 気づけば家が散らかり放題
- 夜には疲れ果てて自分の時間はゼロ
- 「家事ができない自分」に落ち込むことも多い
毎日頑張っているはずなのに家が整わない。その状況が続くと、やる気よりも自己嫌悪のほうが大きくなり、片付けへのハードルはますます高くなっていきました。
After:“やらない家事”を取り入れてからの変化
- 家事の総量が目に見えて減った
- 片付けのための時間と気力が自然と生まれる
- 家が荒れにくく、散らかってもすぐに戻せる
- 夜の自分時間が増えて、過ごし方に余裕が出た
- 家族とも落ち着いて関われるようになり、イライラが激減
中でも 「洗濯物を畳まない収納」 は私にとって家事革命レベルの衝撃でした。畳む工程がなくなるだけで、洗濯の負担が半分以下に。戻しやすさが格段に上がることで、洗濯物が部屋に溜まらなくなり、結果的にリビングの散らかりも激減しました。
家事を「減らす」と、片付けは頑張らなくても続くようになります。これは私だけでなく、多くのママからも「本当に楽になった」「片付けが苦じゃなくなった」と実感の声をいただいている方法です。
まとめ|家事は“減らす”からうまくいく。まず1つ手放してみる
片付けを続けたいなら、最初に変えるべきなのは 気合いや根性ではなく、「家事の総量そのもの」 です。家事量が多すぎる状態で片付けだけ頑張ろうとしても、続かないのは当然。だからこそ、まずは一歩引いて「やらない家事を決める」ことがスタートになります。
今日からできることは、ほんの小さな一つで十分です。
- 毎日やらなくても困らない家事を 1つ 手放す
- 面倒な家事のやり方を見直して、工程を減らす
- 家族が気にしていない家事をやめてみる
これだけで片付けが続きやすくなり、あなたの時間と心に余裕が生まれます。片付けは、完璧にする必要なんてありません。むしろ、「やらない」を決めることで初めて、無理なく続けられる片付けに出会えるのです。
もし今、片付けに疲れているなら──その原因はあなたではなく、ただ家事が多すぎるだけ。だからこそ、まずはひとつだけ手放してみてください。たったそれだけで、毎日の暮らしは驚くほど軽くなります。
あなたの家事が、もっとラクに、もっと心地よく回りますように。


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