家事・育児・仕事。毎日を一生懸命こなしているのに、気づけば心も体もパンパンになってしまう…。そんな経験をしているママは、きっと少なくありません。
特に在宅で子どもを見ながら過ごしていると、家にいる時間が長いぶん「もっとできるはず」と自分に期待しすぎてしまい、疲れが積み重なりやすくなります。
でも、本当に必要なのは“全部を完璧にやること”ではなく、“やらなくていい負担を手放すこと”。家事を減らすことは決して怠けることではなく、自分の心と時間を守る立派な選択肢です。
この記事では、在宅で2児を育てながら働く私が、実際に手放してラクになった家事を紹介します。あなたの毎日が少しでも軽くなるヒントになれば嬉しいです。
家事が“多すぎる”と感じる理由を知る
在宅で子どもを見ながら過ごしていると、ふとした瞬間に「どうしてこんなに家事が終わらないんだろう…？」と肩の力が抜けてしまうような感覚に襲われることがあります。特に、子どもがまだ小さいうちは生活のペースが自分の思い通りにならず、家事が常に中断されるため、同じ作業を何度もやり直すことも珍しくありません。
私自身も、2児を育てながら在宅で仕事をするようになってから、「家にいる＝家事をこなす時間がたくさんあるはず」という固定観念に縛られていました。しかし、その“思い込み”こそが大きなプレッシャーとなり、自分を責める原因になっていたのだと気づいたのです。
実際の毎日はというと、
- 子どもが「見て！」「聞いて！」と絶え間なく話しかけてくる
- 片付けても片付けても、すぐに散らかるループが続く
- ごはん作りやオムツ替え、着替えなどの細かな用事が合間に入る
- 気づけば夕方で、まとまった家事が全然終わっていない
こうした状況は、多くの在宅ママが経験する“日常あるある”。つまり、家にいる時間が長いほど、家事が増えていくという逆転現象が起きているのです。常に家に家族がいることで、汚れる頻度も、必要な家事の量も自然と増えてしまうからです。
そこで私がたどり着いた答えは、シンプルでありながらとても大切なことでした。
「やる家事そのものを減らす」＝家事を手放すという選択。
これは決して“手抜き”ではなく、自分の心や時間を守るための大切な戦略です。家事を手放すことで、心の余白ができ、気持ちがラクになる。そんな感覚を実感してからは、無理に全部をこなそうとせず、負担を軽くする方法を積極的に取り入れるようになりました。
ここからは、私自身が取り入れて特に効果を感じた「手放してよかった家事」をひとつずつ紹介していきます。
手放してよかった家事①：完璧な掃除
私は以前、「毎日、リビングもキッチンも洗面所も全部キレイにしておかないと落ち着かない」というタイプでした。しかし、子どもが小さいうちは驚くほど汚れるのが早く、どれだけ頑張っても整った状態が続くのはほんの数分。頑張れば頑張るほど徒労感が積み重なり、疲労だけが残っていく日々でした。
そこで思い切って、掃除を“すべて毎日やる”というルールから卒業し、場所ごとに頻度を分類する方法に切り替えました。
具体的には次の3つに分けています：
- 毎日やる場所：床の目立つゴミだけ軽く取る。掃除機をかける必要はなし。
- 2〜3日に一度でいい場所：水回りの軽い拭き掃除。汚れが溜まる前にさっとリセット。
- 週1で十分な場所：丁寧な掃除機がけ、トイレ掃除など“気合いがいる作業”。
この方法に変えてから、「今日こそ全部やらなきゃ…」というプレッシャーが消え、気持ちの余裕が一気に広がりました。掃除のハードルが下がったことで、逆に続けやすくなり、結果として家全体が以前より整いやすくなるというメリットもありました。
さらに、完璧を目指さないことで“家族も掃除に参加しやすくなる”という副効果も。床のゴミを拾う程度なら子どもでもできるので、一緒に取り組む習慣が自然と生まれました。
手放してよかった家事②：毎回の料理作り
毎食を一から丁寧に作ろうとすると、キッチンに立つ時間がどんどん長くなり、1日のエネルギーの大部分を料理に奪われてしまいます。特に在宅で子どもを見ながらだと、途中で泣いたり、呼ばれたり、遊び相手になったりと中断が多く、料理がさらに負担に感じやすくなります。
私も以前は、「ちゃんとしたものを毎回作らなきゃ」という思い込みに縛られていました。しかし、これが大きなストレスのもとになっていたのです。そこで、料理に対するハードルを大幅に下げることにしました。
今取り入れている工夫は次の通りです：
- 常備菜を2〜3種類だけ作っておく：多く作りすぎると負担なので、あくまで“最低限”。
- 野菜をまとめて下ごしらえしておく：洗う・切る・茹でるなどを先に済ませておくだけで、平日の調理時間が激減。
- 丼・うどん・パスタのワンプレート化：一皿で完結するメニューにすれば洗い物が最小限。
- レトルト・冷凍食品は堂々と使う：栄養バランスを補う食品も増えており、時短に大きく役立つ存在。
特に「ワンプレート化」は、家事全体の流れがスムーズになる大きなポイント。洗い物が減るだけで、夕方のバタバタが驚くほどラクになります。
料理を手放して気づいたのは、**“手作り＝愛情”ではなく、“笑顔で子どもと向き合う余裕＝愛情”**だということ。料理の負担を減らすことで、気持ちが軽くなり、家族との時間により集中できるようになりました。
手放してよかった家事③：丁寧すぎる片付け
小さな子どもがいる家庭では、片付けても片付けても次から次へと物が散らかり、まるでエンドレスなループに巻き込まれたような感覚になります。以前の私は「使ったものはその都度、元の場所にきっちり戻さないと気が済まない」タイプで、知らず知らずのうちに自分で負担を増やしていました。
しかし、毎日完璧に片付けをしようとするのは現実的ではなく、何より精神的にも体力的にも大きな負担です。そこで思い切って、“丁寧すぎる片付け”を手放すことにしました。
具体的に取り入れたのは次のような方法です：
- 収納カテゴリーをざっくり大分類にする：細かすぎる分類は管理が大変。おもちゃは種類ごとにざっくりでOK。
- ボックスはフタなしに統一：フタを開けるひと手間がなくなるだけで、片付けのハードルが大きく下がる。
- 片付けは“夜だけまとめて”に変更：日中は散らかっていても気にしない。夜に一回リセットすれば十分。
- 子どもが自分で片付けやすい環境にする：低い棚、軽いボックス、視覚的にわかりやすい配置など。
この方法に変えてから、片付けにかかる時間と労力が体感で3分の1ほどに減り、日中に散らかった状態を“当たり前”として受け入れられるようになりました。完璧を求めないことで、家族も気軽に片付けに参加しやすくなり、家の中が自然と整いやすくなるという良い循環も生まれています。
H2：手放してよかった家事④：アイロン・洗濯のしっかり畳み
洗濯は「洗う・干す・取り込む・畳む・しまう」と、とにかく工程が多く、家事の中でも特に時間と体力を奪う作業です。さらに子どもがいると、1日で出る洗濯物の量も多く、気づけば洗濯カゴが常に満杯ということも珍しくありません。
私も以前は、洗濯物は全部きれいに畳み、引き出しにきっちりしまうのが“当たり前”だと思っていました。しかし、忙しい日ほどこの作業が負担になり、畳む前の洗濯物が山積みになってストレスになっていました。
そこで思い切って、「洗濯物は全部きれいに畳まなくてもいい」というルールに変更。作業工程を大胆に省くことで、家事全体の負担が格段に軽くなりました。
具体的には、次のように工夫しています：
- タオルは畳まずに、使いやすいカゴへそのまま投入：取り出しやすく、家族も使いやすいスタイル。
- 子どもの服は“1日セットBOX”へ直入れ：畳む必要なし。朝の準備もスムーズに。
- 自分の服はハンガー収納に統一：干す→そのままクローゼットへ移動でき、畳む手間ゼロ。
- アイロンが必要な服は買わない：そもそもの手間を減らす工夫。
これらを導入してから、洗濯関係の家事は驚くほどラクになり、感覚的には作業時間が半分以下に減りました。洗濯物が畳まれていなくても日常生活に支障はなく、むしろスムーズに回るようになったと感じています。
畳むことを“丁寧さ”として求めすぎる必要はありません。大切なのは、無理のない仕組みをつくること。自分がラクになる方法を選ぶのは、立派な家事スキルのひとつです。
H2：手放してよかった家事⑤：“私が全部やらなきゃ”という気持ち
家事の負担を重くしている正体は、作業そのものよりも、実は“心理的なプレッシャー”であることが多いです。中でも「家事は自分が全部やるべき」という思い込みは、毎日の疲れやストレスを大きく左右します。
私自身、この気持ちに長く縛られていました。しかし、育児と仕事、そして家事をすべて完璧にこなすのは不可能に近いこと。そこで少しずつ、自分が抱えすぎている部分を手放すことにしました。
意識して取り入れたことはこの4つです：
- 子どもができることは子どもに任せる：自分で服を畳む、配膳を手伝うなど。小さな積み重ねが自立心にもつながる。
- パートナーにタスクを分担してもらう：具体的にお願いすると負担が大きく違う。
- 外注できるものは外注する：掃除代行、ネットスーパー、ベビーシッターなど、使えるサービスは積極的に活用。
- “やらない日”をつくる：週1日は家事をしない日を設けて心をリセット。
特に効果を感じたのが、週1の「家事しないデー」。我が家ではその日は、料理はカレーや丼ものなどのワンメニュー、掃除は一切しない、片付けも最低限でOKというルールにしています。たった1日ですが、心が驚くほど軽くなり、翌週への活力にもつながりました。
“全部自分がやらなきゃ”という思い込みを手放すだけで、家庭全体の空気が柔らかくなり、家族も自然と協力してくれるようになるものです。心理的な負担が軽くなると、家事に対するネガティブな感情も少なくなり、日常がぐっとラクになります。
H2：まとめ｜家事を手放すと心の余白が増える
家事というのは、どれだけ頑張っても“終わり”が見えにくいものです。特に在宅ママの場合、家にいる時間が長いことで「もっとやらなきゃ」「ちゃんとやるべき」という気持ちが無意識のうちに積み重なり、気づけば自分を追い込みがちになります。
しかし、今回紹介したように**家事は“減らしても”家庭はちゃんと回ります。**むしろ、家事を手放すことで心に余裕が生まれ、子どもとの関わりや自分の時間の質が大きく向上します。
私自身が実際に手放して効果を感じたのは以下の5つでした：
- 完璧な掃除
- 毎回の料理づくり
- 丁寧すぎる片付け
- 畳みすぎ問題（洗濯）
- 「私が全部やらなきゃ」という思い込み
これらは、どれも多くの家庭に共通する“負担ポイント”。だからこそ、どれかひとつでも手放すだけで、あなたの毎日はぐっとラクになります。
ポイントは、「全部やらない」と決めることではなく、**“自分がラクになる方法を選ぶこと”**です。家事は暮らしを整えるためのものであって、自分を苦しめるものではありません。あなたの生活にフィットした形で、少しずつ手放していく。それだけで心がふっと軽くなる瞬間が生まれます。
そして、家事を減らすことでできた心の余白は、子どもと過ごす時間や、自分自身の癒しの時間、ちょっとした休息に使うことができます。こうした小さな余裕が、毎日の幸福度を大きく高めてくれるのです。
無理にすべてを完璧にしようとしなくて大丈夫。あなたのペースで、あなたの暮らしに合わせて“ゆるく”取り入れてみてくださいね。
コメント