在宅で仕事や家事、育児を同時にこなしていると、気づけば1日があっという間に終わってしまう——そんな感覚を味わったことはありませんか?
特に子どもが小さい時期は、自分の思い通りに時間を使うことが難しく、「今日も時間に追われてばかりだった…」と感じやすいものです。
私自身も、2児の育児をしながら在宅で働く中で、常にタスクに追われているような焦りや、終わりが見えないストレスを抱えていました。しかし、改めて日々の行動を見直してみると、その負担の正体は“タスクの多さそのもの”ではなく、見えていないタスクや、曖昧なまま抱えている作業の存在にあることに気付きました。
そこで本記事では、在宅ママが抱えやすいタスクの特徴を解説しながら、私が実際に取り入れてラクになった「ゆるく・軽く・続けられるタスク管理術」を分かりやすく紹介していきます。忙しい毎日の中でも、自分らしいペースを取り戻すヒントになれば嬉しいです。
在宅ママがタスクに追われやすい理由
在宅で育児をしながら過ごしていると、ふとした瞬間に「今日はちゃんと動いていたはずなのに、気付けばもう夕方…」と驚くことがありますよね。特に子どもが小さい時期は、まとまった時間が取れないうえに、想定外の出来事が次々と起こるため、1日があっという間に過ぎていきます。
私自身も在宅ワークと2児の育児を同時進行している時期は、やりたいこと・やらなきゃいけないことが頭の中に常に渦巻いていて、「今日はずっと走り続けていた気がする…」という“追われ感”が抜けませんでした。
冷静に振り返ってみると、在宅ママには特有のタスクの難しさがいくつも存在します。どれも小さなことに見えますが、積み重なると大きな負担になり、気付かないうちに心身を疲れさせてしまうこともあります。
たとえば…
- 家事と育児の境目がないため、どこまでやれば一区切りなのかが曖昧になる
- 作業は常に 中断される前提。集中しようとしても予期せぬ呼びかけが入る
- 周囲の無意識の「ママだからできて当然」が、プレッシャーとしてのしかかる
- 自分の時間が細切れになり、思考の流れや集中が途切れやすい
- タスクが多いのに、可視化されていないため“自分が何を抱えているか”把握しにくい
つまり、実は“やることが多すぎる”のではなく、見えないタスクが多すぎることが、追われ感の正体なのです。自覚していない負荷が積み重なることで「常に忙しい」「休んでいるのに休めない」という状態になりやすくなります。
だからこそ大切なのが、タスクを
- 減らす
- 整理する
- 回す仕組みを作る
という3つのステップ。これだけで、日々の流れがガラッと変わり、心の余白が生まれ始めます。
ここからは、私自身が実際に取り入れて効果を感じた“ゆるタスク管理術”を詳しく紹介していきます。
タスクを“減らす”ために最初にやること
タスク管理と聞くと、多くの人が「まずTODOリストを書けばいい」と思いがちです。でも実は、TODOを書く前にやるべき“もっと大事なステップ”があります。
それが、やらなくてもいいことを手放すこと。タスクは足すよりも、まず減らす。これが在宅ママが最初に取り組むべき重要ポイントです。
① すべての家事・育児タスクを書き出す
まずは、ノートでもスマホでもOKなので、自分が1日にやっていることをすべて書き出す作業から始めます。
例:
- 朝ごはんの準備
- 洗濯物を回す・干す
- 子どもの身支度サポート
- 部屋の片付け
- 仕事関連の返信
- おやつ準備
- 寝かしつけ
- ちょっとしたケア(爪切り、鼻水ケアなど)
書き出してみると、「え、私こんなに動いていたの?」と驚くほど、日々のタスクは細かく分散しています。
しかも、多くのママはこれらを“当たり前”として処理してしまいがちですが、実際は立派なタスクの積み重ね。書き出すだけで、自分がどれだけ頑張っているかを客観的に認識でき、自分への信頼が戻る瞬間でもあります。
② タスクを“やめる・減らす・短くする”に分類
書き出したタスクを、次の3種類に振り分けていきます。
- やめる(例:毎日掃除、凝った料理、細かい片付け)
- 減らす(例:洗濯は隔日にする、掃除は週1にする)
- 短くする(例:時短家電の利用、ワンプレートにする、下ごしらえで手間を減らす)
この作業の中で、私が最も効果を感じたのは、意外にも “やめる”を増やしたこと でした。
「これ、本当に毎日やる必要ある?」
「誰が困る?自分の負担の方が大きくない?」
そう問いかけてみるだけで、これまで“当然”と思っていた習慣の中に、意外と手放せるものがあることに気付けるようになります。
そして、1つでも“やめるタスク”を作ると、心がふっと軽くなる感覚があり、毎日の余裕が少しずつ戻ってくるのを感じられます。
タスクがラクに回り始める“ゆる管理術”
タスクを減らすだけでも心はかなり軽くなりますが、実は“減らしただけ”では日常は根本的にはラクになりません。大事なのは、減らしたタスクが 自然と回り続ける仕組みを作ること。この仕組みが整うと、毎日の流れにリズムが生まれ、「タスクを追いかける生活」から「タスクが勝手に動いていく生活」へと変わっていきます。
特に在宅ママの場合は、予測不能なハプニングが日常茶飯事。だからこそ、完璧を目指すのではなく、多少崩れてもすぐに立て直せる“ゆるい管理術”が向いています。
ここでは、私が実際に取り入れて効果的だった方法を、理由やコツとともに詳しく紹介します。
① TODOリストは“3つだけ”にする
TODOリストをつい細かくたくさん書き出してしまうと、やるべきことが視界いっぱいに広がり、逆にやる気を奪ってしまいます。特に育児や家事をしていると、リスト通りに進めること自体が難しく、できない自分に落ち込んでしまうことも。
そのため、私がたどり着いたのは 「今日どうしてもやる3つ」だけをリスト化する という方法です。
例:
- ゴミを出す
- メール1件返信
- 子どもの上履きを洗う
この“3つだけ”スタイルは、心理的負担が小さく、達成率も高いのがポイント。たとえ1日がバタバタしても、この3つが終われば「今日もちゃんとやれた」と前向きに1日を締めくくれます。
さらに、達成感が積み重なると、翌日の行動もスムーズに。ポジティブな流れが毎日少しずつ作られていきます。
② 家事は“セット化”して流れでやる
家事を1つずつバラバラに考えると、やることが無限に湧いてくるように感じます。しかし、実は家事の多くは“セットで動いた方が圧倒的にラク”です。
そこで私は、日々の家事を「セット化」し、流れ作業のように扱うようにしました。
朝セット(洗濯を回す+ゴミをまとめる)
キッチンセット(食器洗い+コンロをさっと拭く)
夜セット(おもちゃ片付け+洗濯物の回収)
セット化のメリットは、頭で考える手間が減り、手が勝手に動くようになること。「何からやるんだっけ?」と立ち止まる時間がなくなるため、結果として家事にかかる時間そのものも短縮されます。
また、セット化は家族への共有もしやすく、パートナーにも協力してもらいやすくなる効果もあります。家事が“誰でもできる流れ”に変わるからです。
③ 予定は“ブロック時間”で管理する
在宅ワークと育児が混ざりやすい環境では、タスクが細切れになったり、あれもこれもと同時進行になったりしがちです。そんな時に役立つのが 「時間をざっくりブロックで分ける」管理方法 です。
私自身は、次の4つに分けています。
- 朝
- 昼前
- 夕方
- 夜
たとえば、「朝は家事の時間」「昼前は軽い仕事をする」「夕方は子どものケアに集中する」「夜は自分時間」など、時間帯ごとの役割を決めるだけで、迷う時間が一気に減る のが最大のメリットです。
タスクが散らばらず、気持ちの切り替えもしやすくなるため、1日の満足度が高くなります。
④ 子どもが静かな時間帯は“単純作業”を優先
小さな子どもがいる環境では、集中して作業するのが難しいのは当然のこと。だからこそ、「静かな時間=集中タイム」とは考えず、邪魔が入っても再開しやすい“単純作業”を優先する のがポイントです。
例:
- メール返信
- 買い物リスト作成
- 書類整理
- 洗濯物をたたむ
これらの作業は途中で中断してもダメージが小さく、「よし、続きやろう」とすぐ再開できます。逆に、集中力が必要な仕事や深い思考を要する作業は、子どもが寝た後や夫に見てもらっている時間など、まとまった時間に回すと効率がぐっと上がります。
2児ママが実践する「詰め込みすぎない」生活の工夫
タスク管理がどれだけ上手にできても、そもそも 予定を詰め込みすぎてしまえば必ずパンク します。特にママは「気付いたら予定がいっぱい」「やることが勝手に積み上がっている」という状況になりがち。
そこで大事なのは、タスクそのものを整理するだけではなく、“入れすぎない仕組み”をつくること。これはメンタルの安定にも直結し、毎日の過ごし方を大きく変えてくれます。
ここでは、私が実際に取り入れて効果を強く実感している“詰め込みすぎない工夫”を、より深く解説していきます。
① 「今日はこれ以上やらない」を決める
やるべきことは無限に湧いてきます。家事も育児も終わりがないからこそ、「どこで区切るか」がとても大切です。
私が徹底しているのが、次のルール。
- 夕方17時以降は新しい家事をしない
- 仕事は夜に持ち越さない
このルールがあることで、「あれもやらなきゃ」「まだできるかも」と無限に広がりがちなタスクの波に飲み込まれずに済むようになりました。
さらに、“やらない時間”を決めることで、子どもとの時間や自分の休息を守ることにもつながります。区切りがあるだけで、1日の終わりの満足度がぐっと高まります。
② 「休むタスク」もスケジュールに入れる
休むことを“サボり”と感じてしまうママは多いですが、実際、休息は 立派なタスク です。休まず走り続ければ、どこかで必ずガス欠になります。
そこで私は、積極的に 「休む予定」もタスクとして入れる ようにしました。
例:
- 15分だけ横になる
- お気に入りのコーヒーをゆっくり飲む
- 好きな動画を観る
- ストレッチをする
こうした“小さな満足”をスケジュールに組み込むだけで、驚くほど心が整い、結果的にその後のタスクがスムーズに進みます。休む時間は、生産性を高めるための“投資”なのです。
③ 助けてもらうことを“前提”にする
ママが全てを抱え込むのは、最も苦しくなるパターンです。家事も育児も、1人で全てやる前提で考える必要はまったくありません。
私自身、夫に任せることを意識的に増やしました。
- 風呂掃除
- ゴミ出し
- 週末のごはん準備
こうした“丸投げできる家事”を作ることで、自分の負担が格段に減り、精神的にも余裕が生まれます。
また、外注サービスを利用することも立派な選択肢です。
- 掃除代行
- ミールキット
- 食材宅配
「外注=贅沢」ではなく、「外注=生活を回すための戦略」と捉えるだけで、心がぐっと軽くなります。
家事分担や外注を“特別なこと”ではなく、最初から前提にして考えることで、ママが1人で背負い込む仕組みをなくすことができます。
まとめ|やることが整うと毎日が軽くなる
タスク管理と聞くと、「ルールが多くて大変そう」「続けられる自信がない」と感じる人も多いかもしれません。しかし、ママに本当に必要なのは、完璧な管理術ではなく、“ゆるく・軽く・回せる仕組み” です。
今回紹介した方法は、どれもシンプルで、今日からすぐに取り入れられるものばかり。
- タスクを書き出して可視化する
- やめる・減らす・短くする
- 今日やることは3つだけ
- 家事はセット化して流れを作る
- ブロック時間でざっくり管理
- 休む時間もタスクに入れる
どれか1つでも取り入れれば、確実に日常の“追われ感”は減っていきます。そして、タスクが減るほど、心の余白が増え、家族との時間にも自分自身のメンタルにも良い影響が出てきます。
私自身、この方法を続けることで「やることが多いのに、気持ちが軽い」という状態をようやく実感できるようになりました。完璧じゃなくていい、できる範囲でいい。タスクは“頑張ってこなすもの”ではなく、“回る仕組みを作るもの”なんだと気づいてから、毎日が本当に楽になったんです。
ママが軽くなると、家族全体の雰囲気も自然と穏やかになります。だからこそ、無理をせず、あなたの暮らしに合う部分だけを少しずつ取り入れてみてくださいね。

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