子どもの寝かしつけは、毎日の育児のに大変だと感じやすい場面のひとつです。
スムーズに寝てくれないと、親も疲れが積み重なり、気持ちに余裕が持てなくなることもありますよね。
この記事では、寝かしつけに時間がかかる原因や、寝る前に整えておきたい環境、そして親子どちらにとっても負担の少ない“寝るまでの流れ”をつくるコツを、実例を交えながらわかりやすく紹介します。明日から実践できるアイデアばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ寝かしつけに時間がかかるのか?原因を整理
小さな子どもの寝かしつけは、思っている以上にエネルギーを消耗しますよね。大人がどれだけ「そろそろ寝てほしい」と思っていても、子どもには子どものペースがあり、そのときの体調や気分、環境の影響を大きく受けます。特に、兄弟がいる家庭では、寝る前のちょっとした騒がしさが興奮につながり、さらに寝つきに時間がかかってしまうことも珍しくありません。
「暗くしたのにテンションが上がる」「寝室に連れて行ったのに布団から逃げ出す」「1時間以上経ってやっと寝た…」など、毎日のように繰り返されると、大人のほうが先に心が折れてしまうこともありますよね。私自身、2人育児がスタートしてからというもの、寝かしつけの時間はまるで“1日の最終ボス戦”のように感じていました。
しかしある日、「寝つけないのには必ず理由がある」と気づいたことで、気持ちが少し軽くなったのです。子どもの睡眠は、ただの“気まぐれ”ではなく、明確な要因に左右されています。例えば、日中の活動量が少し足りず体力が余っている、夕方の刺激が強すぎて気持ちが落ち着けていない、寝る前の流れが習慣化しておらず切り替えがうまくいかない、昼寝や食事のタイミングがずれたまま夜を迎えてしまった…など、さまざまな理由が積み重なることで、寝つきにくさにつながっていきます。
つまり、「寝ない=わがまま」「言うことを聞かない」ではなく、単純に“寝るための準備が整っていないだけ”。そう捉えられるようになると、親としての心構えも変わり、必要以上にイライラしたり焦ったりする気持ちがスッと和らぎます。
寝るまでの“流れ”を作るだけで変わる理由
寝かしつけの難しさに悩んでいた頃、私が真っ先に見直したのが「寝るまでの流れ=ルーティン作り」でした。大人でも、寝る前にスマホを見ていると眠れなくなったり、いつもと違う環境だと落ち着かなかったりするように、子どもも“入眠のための段取り”が整っているかどうかがとても重要なんです。
子どもは、自分の身に何が起きるか予測できることで安心し、気持ちが安定します。つまり、寝る前の行動をある程度決めておくことで、「そろそろ寝る時間だな」と自然に体と心が眠りモードに切り替わりやすくなるのです。これは心理学的にも支持されており、決まった流れがあることで自律神経が整い、興奮状態が落ち着きやすくなるといわれています。
① 我が家の寝る前ルーティン(2児ママ実例)
- おもちゃに「おやすみ」と声をかけながら片付ける
- パジャマに着替える
- 歯磨きをする
- 寝室の照明を落として環境を整える
- 絵本を1〜2冊読む
- 布団に入って少しだけおしゃべり
- トントンしたり、手を握ったりしながら入眠
一見すると特別なことはなく、とてもシンプルな内容です。しかし、この“毎日ほぼ同じ順番でやる”という積み重ねが驚くほどの効果を発揮しました。以前は寝かしつけに1時間以上かかっていた日も、ルーティンを整えたことで30分以上短くなったのです。
② 絵本タイムが“切り替えスイッチ”になる
寝る前の絵本は、ただの読み聞かせタイムではありません。子どもにとっては、一日の刺激をリセットし、心を落ち着かせるための“スイッチ”の役割があります。
テレビやスマホの画面は光も音も強く、視覚的刺激が多いため、子どもの脳は興奮状態のままになりがちです。その点、絵本はゆったりしたテンポで情報量が控えめ。ページをめくるリズム、落ち着いた語りかけ、優しい色合いは、自然と呼吸を深くし、リラックスモードへと導いてくれます。
私は特に、次のようなポイントで絵本を選ぶようにしています。
- ページ数が短めでテンポがゆっくりしている
- 色使いが優しく、刺激が少ない
- ストーリーがシンプルで、聞いていて安心感がある
ぐっすり寝やすい環境づくりのポイント
寝る前の環境づくりは、子どもの寝つきを左右する大事な要素です。同じルーティンを行っていても、部屋が明るすぎたり、暑かったり、周囲に興奮するものが残っていると、それだけで眠りスイッチが入りにくくなります。
① 部屋の明るさは“豆電球より暗め”がちょうどいい
寝室の明るさは、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌に大きく関わります。
② 日中の“おもちゃの刺激”を寝室に残さない
寝室には絵本・水筒・小さなぬいぐるみだけにすることで、子どもが自然と「寝る部屋」と認識しやすくなりました。
③ 室温は「大人より少し涼しい」くらいがベスト
夏は26〜27度、冬は20〜21度を目安に調整すると快適に眠れます。
寝かしつけがラクになる声かけ&関わり方
① 「早く寝て!」より“実況中継風”の声かけが効果的
「お布団がふわふわして気持ちいいね〜」「暗くなってきたね」といった実況風の声かけは、子どもの心を落ち着かせます。
② “寝たふり作戦”は驚くほど効くことがある
親が静かに寝たふりをするだけで、子どもが安心し、自然と寄り添って眠ることがあります。
③ スキンシップは“軽い触れ方”がいちばん落ち着く
軽めのトントン・手をつなぐ・髪をなでるなどはリラックス効果が高いです。
まとめ|寝る前習慣が整うと1日の終わりがラクになる
寝かしつけは毎日の大仕事。でも、
- 寝る前の流れを整える
- 刺激の少ない環境をつくる
- 穏やかな声かけとスキンシップを意識する
この3つだけでも見違えるほどラクになります。
特に私が実感しているのは、「仕組みで整える」ことの大切さ。ルーティンや環境が整うだけで、寝かしつけの負担は一気に減ります。
完璧でなくて大丈夫。できることから少しずつ始めてみてくださいね。


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